自己アイデンティティー

「若者」は、と思うこと自体、
もう若くはない証拠なので、
あまり使いたくないのですが・・・

若者にとってファッションとは、
自己アイデンティーを
確立しやすい手段であり、
これほど分かりやすいものは、
ないのだと思います。

人間見た目ではない、
とはいいながら、
見た目で判断されてしまうことが
多いのも事実ですから。

だから、自己アイデンティティーの
形成が未熟な、比較的年齢が
若い人程、ファッションの流行に
左右されやすいのだと思います。

さて、今朝ニュースで見ましたが、
最近流行しているファッションが
あるようです。

それは「たらしファッション」と
呼ばれていました。
ベルトのあまりの部分を、
極端に長くしてたらしたり、

キャップの後頭部にある
サイズ調整のバンドが異常に長く、
背中の方まで垂れていたり、

シャツの袖が、
膝丈まで垂れていたり。

もう、何がおしゃれなのか、
私には、さっぱり分かりません。

彼らにとって、流行に
乗っかってさえいれば、
見た目のスタイルは
どうでもいいのです。多分。

ルーズソックス

パンツの腰履き

ケミカルフォッシュ

パンチパーマ

ワンレン

肩パット

ベルボトム・・・ etc.

時代がかわれば、
前科といっても過言ではないくらい
珍妙なスタイルですら、
流行っていれば、おしゃれなのです。

誰でも1枚くらいは、
恥ずかしくて、見るに耐えない
昔の写真があるに違いありません。

「たらしファッション」もまた、
時が経てば、前科に等しい
赤面スタイルとなるでしょう。

でも今「それが、かっこいい!」
と、錯覚してしまうのは、
自我が安心するからなのです。

流行りだしたファッションに、
身を包むことにより、
自己アイデンティティーという
「私」を強調できるから。

一方、比較的お年寄りに、
そのような傾向がみられにくいのは、
歳を重ねるにつれ、自己からの解放が
はじまってくるからに他なりません。

本屋さんで、プリプリぷりと
オナラをするおばあさん。

チェック全開で、レジに並ぶ
おじいさん。

「私」が薄まってくると、
怖いものも減ってくるようです。

そうやって、この世での学びを終え
私を脱ぎ捨てて行く
準備を整えて行くのでしょう。

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